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ゲド戦記

作品名 :ゲド戦記
監督名 :宮崎吾朗
制作年 :2006
原題(英題名):TALES FROM EARTHSEA
原作  :アーシュラ・K・ル=グウィン
     『ゲド戦記』シリーズ(岩波書店刊)
原案  :宮崎駿
     『シュナの旅』(徳間書店刊)
脚本  :宮崎吾朗、丹羽圭子
時間(分):115
CAST  :(声)アレン:岡田准一、
        テルー:手嶌葵、
        ゲド:菅原文太、
        クモ:田中裕子、
        ウサギ:香川照之、
        テナー:風吹ジュン、
        ハジア売り:内藤剛志、
        女主人:倍賞美津子、
        王妃:夏川結衣、
        国王:小林薫、
        他

物語  :多島海世界“アースシー”では、西海域の果てに棲む竜が、突如、
人間の住む東海域に現われ共食いを始めた。それに呼応して、世界ではさまざまな
異変が起こり始める。世界の均衡が崩れつつあるのだった。偉大な魔法使い、
大賢人ゲドは、災いの源を探る旅に出る。やがて彼は、心に闇を持つ少年、
エンラッドの王子アレンと出会う。影におびえるアレンを伴い、旅を続けるゲドは、
ホート・タウンの街はずれにある幼なじみテナーの家に身を寄せる・・・。

評価  :★☆☆
感想  :宮崎駿監督の息子、宮崎吾朗の第一回監督作品。アニメ。今回は
宮崎駿は参加していない。(但し、絵物語の『シュナの旅』が原案になっている)
 絵柄はスタジオジブリということで、スタッフが同じこともあり、宮崎駿の
絵に似ている。背景などもスタッフが同じこともあり、綺麗な絵柄である。
宮崎吾朗自身の絵は一度も観たことが無いが、絵の描けない高畑勲監督の例も
あり、スタジオジブリの中で選ばれた監督なので、それなりの作品なのだろう
と期待していた。ところが、観ていてキャラクターが良く似たニセモノという
気がしてきた。過去の宮崎駿監督作品に良く似たキャラクターが出ているのにも
パロディなのか? と思ったくらいだ。 
 作品のテンポが悪い。アレンが終始暗い。盛り上がる場面が少ない。アレンは
王である父を刺したが、アレンの父はどうなったのか? 描かれることがない。
エンディングでゲド、テナー、テルーと団欒の風景が描かれているが父を刺した
アレンが笑いあっているのも違和感がある。アレン影とは何? どうなったのか?
描かれることは無い。
 テルーの歌は味がある。印象に残るが、台詞が棒読みなのが気になった。テルー
は唐突に竜になるが、何故、竜の化身で、テナーの家に居るのか、描かれることは
無い。
 「世界の均衡が崩れつつある」ことの解決に、旅を続けるゲドであるが、
結局、その疑問は解決したのか? 描かれることが無い。終始ハイタカと呼ばれて
いるが、真の名、ゲドで描かれることが無い。
 ゲドとクモに過去何があったのか? 描かれることが無い。
 ゲドとテナーに過去何があったのか? 描かれることが無い。
なぜスタッフはこの出来を許したのか?

 「風の谷のナウシカ」の頃から、原作者の承諾が得られない頃から、宮崎駿による
「ゲド戦記」のアニメ化企画があったと聞いている。やっと承諾を得て完成した作品が
これなのか? 
 原作「ゲド戦記」、原案「シュナの旅」。「ゲド戦記」ってこんな話なのか? 
「指輪物語」に匹敵するほどの内容だと思っていたのだけれど。
「シュナの旅」は、チベットの民話(「犬になった王子」)を元にした宮崎駿
による絵物語。「ゲド戦記」が下敷きでは無いのだけれど。

 2006年夏興行成績トップの作品。話題先行で、ビジネス的には成功したと
言えるのかも知れない(日本アカデミー賞の候補にもなっていた)が、この内容で
満足していたら、スタジオジブリに明日は無い。宮崎駿に続く後継者も育っていない。
このままでは、スタジオジブリに明日は無い。

ゲド戦記 DVD ゲド戦記

販売元:ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
発売日:2007/07/04
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